土曜の午前は、シルクスクリーンの時間。
今日もいつも通り工房へ行って版画を刷っていると、先生が
「そろそろ大勢の人が下のギャラリーに集まってきますね」と言った。
なんの話だろう?と思って聞くと、今週はジャーナリストの堀潤さんと国境なき子どもたちの写真展覧会が工房の一階にあるギャラリーで開催されているという。

クラスが終わったあとギャラリーを覗いてみた。
ギャラリーの地下では、堀さんが訪れたヨルダンのザータリキャンプで生活している子どもたちの写真と動画の上映が行われていた。
壁に飾られた写真と、上映会場の間に設置された机の上には50枚ほどの色付き折り紙が並べられてあった。その折り紙一枚一枚に、子どもたちからのメッセージが綴られていた。
一枚手にとってみると、折り紙の表には手書きのアラビア文字。そして裏には翻訳された日本語があった。

小学生から高校生まで、メッセージはさまざま。
故郷への想い。シリアに残された人々への想い。世界から汚職や不義が消えることへの願い。未来への希望。そしてこれらメッセージを届けてくれる人々や団体への感謝の言葉までもがあった。

その中でも一つ、頭から消えない言葉がある。

いつの日か 過去が戻ってきますように

今は今を生き、いつの日か必ず彼や彼女たちに過去が戻ってきますように。

展覧会は明日まで
http://hiroshige-gallery.com/exhibition/20190604/