あけましておめでとうございます。
元旦の能登半島地震、二日の羽田空港での事故、被災者及び関係者の皆様には心よりお見舞い申し上げます。
そして被災されている方に一日も早く心穏やかに過ごせる日々が戻ってくることをお祈りいたします。
昨年の11月に地域の防災訓練に参加したばかりで、改めて平常時での想定訓練は大切だなと感じる年明けになりました。

2023年を振り返ってみて

昨年を振り返ると、急に時のスピードが早くなったと感じる一年でした。
新型コロナウィルス感染症が5類へ移行された日を調べると、5月8日だったんですね。もっと昔に感じるほど、2023年はあっという間の一年でした。

2022年のシェアサミットでお会いしたMakuakeの方とのご縁から、昨年の3月から5月上旬までは私紋をMakuakeで応援販売。
目標達成率は70%でしたが、物品ではなくワークショップという、購入者からすると少し手間のかかる形態でもMakuakeで購入していただけたのは嬉しい結果でした。

私紋スクエアオープンから一年が経過した10月には、このワークショップを始めて良かったと思う出来事もありました。
それはドイツから観光で日本にいらした2名のお客様をお迎えした時のことです。
20代半ばくらいの娘さんと母親。私たちはてっきりドイツ国籍の方と思い「グーテンダーク!」とお迎えすると、娘さんは俯きながら言いにくそうに
「私たちドイツ人ではなくて、ロシアからきました」と話すのです。

事情を察知した私は、「そうなんですね。既に3名のロシア人がワークショップに参加してくれましたよ」と話すと意外そうな表情をしました。

ワークショップでは私紋作りに入る前に、ハンコの歴史に触れていただきます。このプレゼンは約10分と短いのですが、紀元前5500年から紀元後2023年、さらに飛んで3023年まで駆け抜けます。この間に、歴史上外せない人物たちの降臨、誕生、お告げ、rebornといった出来事もありますが、時間の都合上、それらは全て割愛させていただいております。ここでの主役はあくまでもハンコなので。

時代を一気に駆け抜けたプレゼン後、「それではここで学んだハンコの歴史 ー 過去、現在、さらに1000年後にまで思いを馳せて自分のしるし、私紋を作っていきましょー!」と話したところで、二人が笑ってくれたんです。
ほっとしましたね。

そしてワークショップに入ると、デザイン起こしのためのキーワード欄に娘さんは『Creation』と『Diary』の単語を書き入れました。彼女はソフトウェアエンジアとしてドイツで働いているそうで、何か新しいものを作り出すことが好き、そして日記をつけることが彼女にとっては大切だそうです。彼女が描いた絵の中には、現実には存在しない毛むくじゃらの生物の姿も。

彼女に日記について尋ねてみました。「日記は紙に書いてるの?」

ごにょごにょ。

小声での返答で聞き取れず、もう一度質問してみると、

「Google Document」

あは! ハハハ!
「そうだよねー。クラウド保存だよねー。ネットにさえ繋がればスマホからでも書けるしね!」

Google Documentでデジタル私紋ハンコを使ってもらえたら、嬉しい限りです。

私紋人

私紋ワークショップを始めてから2023年12月末まで、私紋を作った人の数は75名になりました。

私紋ワークショップを開く際、私紋を作った人のことを『私紋人』と呼ぼうと決めたのです。
遠い未来のどこかで未来人が私紋を発掘してくれた時、私たちが縄文土器を作った人を縄文人と呼ぶように、私紋が作られた時代に生きた人を私紋人と呼んでくれることを期待して名付けました。そこには、日本人もロシア人も中国人もアメリカ人もユダヤ人もパレスチナ人もなく、あるのは私紋人のみです。

2024年の古代妄想

2024年は私紋を使った新しいイベントを二つ企画しています。
一つ目は布や木材に私紋を刷るワークショップ。シルクスクリーンという技法を使って、Tシャツ、トートバッグ、クリアファイル、カフェトレーなどに私紋をプリントします。

二つ目は私紋人の中にはモノづくりをされている個人や事業者さんがいることから、希望者を数名を募って『私紋マルシェ』の開催を考えています。

さらに、私紋人が100名に達したら、何か楽しいイベントをしたいですね!

2024年が皆様にとって健やかで穏やかな一年になりますように。
そして古代妄想に溢れる一年になるよう、計画を実行していきます!

2024年もよろしくお願いします