誕生日の日に誘われた、丹頂鶴旅行
一昨年の誕生日(12月28日)、高校時代からの友人が私の誕生日を表参道のお洒落なバーで祝ってくれた。
店の壁に作られたガラス張りのワインセラーには何百本のワインが貯蔵され、指が長くてきれいなソムリエがワインの説明と共にザーブしてくれる。
友人と私はカウンター席に座りグラスワインを手に持って、38歳に乾杯。
大人の空間で大人の時間がゆったりと流れるなか、友人は突如、一緒に北海道へ丹頂鶴を観にいかないかと誘ってきた。
・・・丹頂鶴
・・・鶴のおんがえし
・・・めでたい席でお見かけする鳥
どうにも「うわ~、行ってみたい!鶴を間近で観てみたい!!」というテンションになれず苦笑いしかできないところで、彼女は突然泣きだした。
いや違う、鳴きだしたのだ。
「くぅわーー くぅわーーーーー くぅわーーーーーー」
わいわいがやがと賑やかな立ち飲み屋じゃあるまいし、こんなところで丹頂鶴なんて恥ずかしいから止めてくれ!!
困る困る、慌てる慌てる。
慌てた結果
「行ってみようか?」
鶴居村に宿泊するなら予約はお早目に
それから鶴が見られる鶴居村の宿を取ろうと何軒か連絡したのですが、どこも満室。
これには驚いた。予想外の丹頂鶴ラッシュ。
冬の丹頂鶴を見たければ数か月前に予約をしないと宿は押さえられない様子。
仕方なくその年の冬は諦め、桜の咲く春、短い梅雨、そして猛暑と豪雨の夏、台風の秋。
すっかり丹頂鶴のことは頭から抜けきった頃、再び友人あの鳴き声が・・・
「くぅわーー くぅわーーーーー くぅわーーーーーー」
さすがは言い出しっぺの張本人。忘れてはいませんでした。
今年こそはと2月の宿を押さえるべく、10月末に宿へ電話をすると、
ほぼ満室。
まさかここまでの人気だとは、予想外。
ぎりぎりのところで3泊を押さえることに成功。
宿はどこも外国人観光客でほぼ満室、丹頂鶴ラッシュなのでした。
そして念願の丹頂鶴
待ちに待った丹頂鶴。
釧路丹頂空港に着いた2月5日、私たちを出迎えてくれるような雲一つない快晴。
冬の快晴ほど空が美しいことはない。そして車から眺める景色は釧路の大自然。
これだけでも東京からきた私たちには心を奪われる風景です。
そして鶴居村の音羽橋で、二羽の丹頂鶴が鳴き声と共に私たちの頭上を飛んでいく。その姿に鳥が翼をもった生き物であることを改めて教えられたのでした。
私たち人間には味わうことのない世界で、鳥は何を感じ何を考えているのだろう?
そう思ってしまうほど、鶴が冬の大空を舞う姿に人々は惹きつけられ、その姿を一目見ようと多くの人が外国から集まってくるのです。
またいつか、もう一度、鶴居村へ行きたい!!
行こう!!!













