量子の旅

犬の話をしているのにメロンの絵を描くわけにはいかない。と言うことで、今回はちょこっと量子の旅へ出てまいりました。次世代のコンピューターと言われている『量子コンピューター』、単語だけ聞いても全くなんのことやら。世界最速のスーパーコンピューターが1万年かかる計算を量子コンピューターは200秒で計算した!と言う話に聞き覚えはありますが、そもそもスパコンが1万年かかる計算って何だろう?から疑問は始まります。

最近だとコロナを解き明かすために、スーパーコンピューター富岳を使って創薬の研究が行われているようですが、何万、何億、何兆という組み合わせから最適なものを見つけるには計算スピードの高いマシーンが求められます。これがいつの日かスパコンから量子コンピューターに世代交代をして、一瞬で最適解が見つけられるという話になるのでしょうか?

それでまずは量子って何?からです。

天才たちの長年の研究成果を、イラストを描くために量子について調べた私が、ざっくりとした量子の印象を数行でまとめてみたら、このような姿になりました。(これは決して私が狂ったわけではありません!)

私という量子が上を見上げれば、銀河の果てにいるもう一人の私は同時に下を向いている。そしてこの同時に上と下を向く二人の私がいて、はじめて私は存在する。

神が私を見つけたとき、神に見られる0.000000(さらに続く)1秒手前まで、私は女であるか男であるかは不明である。

なんとなくでも量子を想像できましたでしょうか?

私は危うく本来の目的を見失うところでした。

量子コンピューターは実際に量子を使っているわけではなく、量子の性質を真似て作ったコンピューターのようです。最近のテレビCMで例えると、虫コナーズか、虫コナーズ的なものか、に似ていますね。人間ってすごいですね。あとはその技術を他国との虫コナーズ的に利用するのではなく、人類共通の資産として使って欲しいですね。

そしてこの量子を調べる過程で、思いもよらない偶然の発見があったのです!!

左右の靴下が色違いなわけ

お互いシルクスクリーンアートを趣味に持つ仕事仲間の一人は、かつてNASAでコンピューターの基盤を開発していました。今も彼が首から下げているペンダントの中には、その当時の最先端技術であっただろう基盤が入っています。その彼と会うたびに確認してしまうのが、彼の靴下です。必ず左右色違いの靴下を履いています。最初はファッションなのかな?と思いましたが、きっと何か別の理由があるはず。聞けば済む話ですが、なぜか聞くのを躊躇っていました。

それが今回、間違いなくこれだろうという答えが見つかったのです。

かつてアインシュタインは量子の性質を「神はサイコロを振らない」(確率に依らない)という言葉を持って否定しました。しかし彼の死後の1964年、北アイルランドの物理学者が量子の特異な性質を「量子もつれ」という言葉を持って説明しました。その発見に繋がるきっかけを与えたのが、彼の同僚が履いていた色違いの靴下だったのです!!

感動のあまり、色違いの靴下を絵にするところでしたが、そこは冷静さを取り戻し、求められているであろう絵に無事着地できました。

この自粛で外出がままならない今、気分転換に色違いの靴下を履いて、ネットでちょこっと量子の旅をおすすめします!